ダム名 片桐ダム (かたぎりだむ)
形 式 重力式コンクリート 天竜川水系松川にかかるダム
所 在 長野県下伊那郡松川町上片桐 Yahoo地図
目 的 洪水調節、不特定用水、上水道 管理 長野県
印象(5段階) 眺望(5段階) 観光(5段階) 交通(3段階) 堤 体 積 211,000 m3
☆☆☆☆ ☆☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆ 総貯水容量 1,840,000 m3
着工年 1976年 堤 高 59.2 m 有効貯水容量 1,310,000 m3
竣工年 1989年 堤頂長 250.0 m 体 積 能 力 8.720379147
着工→竣工期間 13年 縦横比 4.22 体積有効能力 6.208530806
関連リンク 日本ダム協会 ダム便覧”片桐ダム”  

上記表は日本ダム協会のホームページにある”ダム便覧”を参考に作成されています。
縦横比=堤頂長/堤高 この数値が大きいほど横長です。1より小さいと、いわゆる縦長ダムです。
体積能力=総貯水容量/堤体積 1m3の堤体材料でどれだけの水を支えているかを表す数値です。
                       この数値が大きいほど、少ない堤体材料で多くの水を支えていることになります。
                       体積有効能力は有効貯水容量で割った数値です。
縦横比、体積能力、体積有効能力は私の個人的な興味で割り出した数値であり、土木の世界で使われているものではありません。
着工→竣工期間は着工、竣工年の単純な引き算しかしていません。着工、竣工ともに年度での数値なので実際の期間とは誤差があります。


≪片桐ダムのある町の紹介&ダムまでの道≫
 松川町は果物が名産の長野県南部の町です。5月下旬から梅の実が食べごろを迎えますが、8月下旬から11月下旬までは林檎・無し狩りをすることが出来ます。12月下旬には干し柿が食べごろを迎え、一年の半分は旬のフルーツを楽しむことができます。
 片桐ダムまでのルートはナビ無しでは分かりにくいです。まずは松川インターを目指しましょう。インターから西進し、あとは迷う覚悟で探してください。案内標識もありますが、目立たないものでした。


≪片桐ダム インプレッション≫
 まだ竣工から20年程度の新しいダムです。最近のダムらしく自由越流式の洪水吐が堤体前面を覆うように設けられ、堤体中央付近にオリフィスが設けられています。シンプルな造りですがそれなりに大きさがあり、見た目の縦横幅も安定していて造形に退屈しないダムです。
≪片桐ダム ポイント≫
【中位放流設備】
 角落とし板から下にはずっと壁が続いていて表面の水がオリフィスに流れ込んでいないようです。濁水が比較的中位や低位に流れ込みやすいためにそれらを放流するためこのような構造になったようです。


 自由越流式洪水吐が天端下に並んでいます。左には低位取水設備、中央には中位から放流するための設備、中央のビルのような建物は恐らく堤体内監査廊に入るための入り口かと思われます。
 ダムの断面。中位からの水が放流される仕組みが断面で学習できる。他にも案内板にはダム建設の経緯、目的、各設備の情報などが書かれています。

 左岸側からの眺め。ほぼ直線だけで構成されています。硬い印象を受けそうなものですが、ダムの一番大きな基本斜面以上に主張する造形物が無いために安定感や優しい印象を受けます。勿論横長でコンクリートがまだ白いことも重要な要因でしょう。
 どのサイトを見ても常用洪水吐から常に水が流れているようです。2度ほど訪問しましたが、やはり常用洪水吐から放流していて風景そのものは全く変わり映えしないものでした。

 水叩き部の上には猿専用の吊橋がかけられています。吊橋にそう書いてあるのですが今では文字の判別が難しくなっています。同様の設備は富山県宇奈月ダムの上流にもあります。
 天気の良い日は中央アルプス念丈岳を見ることができます。素晴らしい風景です。もう少し早い時間に行けばもっと空気が澄んでいて良い写真が撮れたものだと思います。

 ダム湖の奥には幾重にも砂防ダムが折り重なっています。この辺りも地質がもろいようです。片桐ダムには洪水調節機能も持たせてあるため極力堆砂は避けたいという意図でしょう。
 取水設備。常時満水位よりも水位が低い場合(オリフィスから放流されていない)に放流するための水を取水する設備でしょう。ちなみに松川町の上水道の取水は河川表層水から行っているようです。ダムから上水施設直行では無いです。

 取水設備の堤体をはさんだ反対側。たぶん写真中央付近のコンクリートの塊がバルブ室ではないかと推測。水叩きに直接放流しないというのが摩訶不思議、堤体下部にぶつけて減勢させるつもり?こういう細かいところも案内板に記して欲しかったです。
 写真左下に三角錐が見える、デフレクターのようです。ということはコンジットゲートがここにあるということでしょか?やっぱり取材不足です。すみません、次回訪問時にがんばって取材します。




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